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法曲率と固有値問題(つどい微分幾何19)

こんにちは。神は言った。「測地線あれ!」ringです◎

第4回関西すうがく徒のつどいで「曲面の微分幾何学」というテーマで講演させていただきましたが、その内容について、少しずつ解説しているところです。
発表資料はコチラです。

最初にお知らせですが、Gauss曲率を行列式で表したときの記事を少し修正しました。
もともとこの記事ではGauss曲率と平均曲率を行列の行列式とトレースで表現しましたが、その行列の形を、今回出てくる行列にとりかえました。値は変わりませんが…
理由は今回の記事を読んで考えてください^^

さて、昨日の記事ではトーラスの曲がり方とGauss曲率の符号の関係を調べたのでした。
今回からはもっと詳しく、どの方向で法曲率が最大値・最小値をとり、その値がいくつになるかということまで計算してみようと思います。

まずは、以前の記事で説明した、法曲率の最大・最小問題の計算を思い出しましょう。

軽く復習しておくと、接ベクトルを



と書いたときに、長さが1という条件



の下で、ξ方向への法曲率



の最大値・最小値を求めるという問題を考えていたのでした。

そして、連立方程式







であるような解を持つλが2つあり、これらが法曲率の最大値・最小値になっているのでした。

ここまでは以前説明しました。これからが今日の話題です。

この法曲率の最大値・最小値



を「主曲率」と言います。
そして、主曲率を与える方向(長さ1の接ベクトル)のことを、「主方向」と言います。

さて、



の場合にそれぞれ上の連立方程式が解を持つわけですが、その中で



を満たすものが必ずあるので(上の連立方程式の解に対してそれの定数倍も元の連立方程式の解ですから、1つ解があればそれを適当に定数倍して上の条件を満たすようにできる)、それに対応する接ベクトル



が主方向だということになります。

上の連立方程式



を変形していくと、







となります。
どこかで見たことのある形ですね。そう、線形代数で出てきた行列の固有値問題です!
上の式はまさに行列



の固有値問題の式ですね。

ちょっと長くなりましたが、法曲率の最大・最小問題の結論を行列の固有値問題の言葉を使って言い換えると、

「行列の固有値が主曲率であり、それぞれの固有ベクトルのうちを満たすものが主方向を与える」

ということになります◎

今回は一般論だけで終わってしまいました。次回はこれをトーラスの場合に当てはめてみましょう。
明日からでかけるので、次の更新は月曜以降になりそうです!
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テーマ : 数学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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ring

Author:ring
大学で微分幾何学、位相幾何学を学ぶ。
修士課程修了後、就職。
会社勤めの傍ら、数学イベントやサイエンスカフェなどで、数学のおもしろさを平易に伝える活動をしています。

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