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トーラスの曲がり方(つどい微分幾何18)

こんにちは。世の中にもっと微分幾何が広まってほしい!ringです◎

第4回関西すうがく徒のつどいで「曲面の微分幾何学」というテーマで講演させていただきましたが、その内容について、少しずつ解説しているところです。
発表資料はコチラです。

前々回の記事でトーラスのGauss曲率を計算しました。
今日は、昨日の記事を踏まえてこの計算結果を幾何学的に吟味したいと思います◎

トーラスのGauss曲率を復習しておくと、



という式で書けるのでした。

まずこの式からわかるのは、Gauss曲率Kがvによっていない(uのみに依存している)ということです。
これは、トーラスが穴の周りに関して回転対称であることから納得できます。

さて、次はuにいくつか値を代入してみましょう。
ここでは



の3つのケースを考えます。
それぞれがトーラスのどの部分に対応しているかは、下の断面図をご覧ください↓

torus4.jpg



のときは



ですから、



となります。

トーラスの一番外側はお椀型に丸まっていますから、Gauss曲率が正!というわけです◎

次に



のときは



ですから、



となります。

ちょっと解釈が難しいですね。
u=π/2の点はトーラスの一番上の点です。
トーラスの上に平面を乗せると、一点で接するのではなく円周(u=π/2)で接することになります。
これは、その方向(u方向)にはトーラスが曲がっていない、ということです。

例えばトーラスでなく上に凸な放物面の頂点に同じように平面を乗せると、一点で接してしまうので、これはあらゆる方向について放物面が曲がっているということです。

一方、他の方向については必ず下向きに曲がっていることは図形的に明らかですね◎

最後に



のときは



ですから、



となります。

ドーナツの内側の点では、ドーナツに巻き付く方向(u方向)とドーナツの内側をなぞる方向(v方向)とで曲がり方が反対になっています。馬の鞍とか峠道の形のようになっている、というのがわかってもらえるのではないでしょうか。
これが、Gauss曲率が負ということです◎

いかがでしょう、少しずつGauss曲率の幾何学的解釈になじんできましたか?

話のテーマはGauss曲率なのでこれでトーラスは終わりとして他の例に進んでもいいのですが、みなさんそろそろトーラスに愛着が湧いてきたでしょうから(笑)、次回はトーラスの法曲率の最大・最小問題を解き切りたいと思います!
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テーマ : 数学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

ring

Author:ring
大学で微分幾何学、位相幾何学を学ぶ。
修士課程修了後、就職。
会社勤めの傍ら、数学イベントやサイエンスカフェなどで、数学のおもしろさを平易に伝える活動をしています。

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