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空間曲線の曲率(つどい微分幾何7)

こんにちは。週末になり、旅先で幾何学やってた疲れがドッと出ているringです◎

第4回関西すうがく徒のつどいで「曲面の微分幾何学」というテーマで講演させていただきましたが、その内容について、少しずつ解説しているところです。
発表資料はコチラです。

昨日の記事では、第二基本量の幾何学的な意味を説明しました。
つまり、曲面のある接ベクトルが与えられたとき、第二基本量を使うと、その接ベクトル方向への曲面の「法曲率」を計算することができるのでした。

「法曲率」についてはこれから説明しますが、その前に空間曲線の曲率について説明したいと思います。
今は3次元空間の中の曲面を考えているので、曲線も、3次元空間の中に入っているものを考えます。

曲線の前に「空間」とついているのは、3次元空間の中に入っているという意味です。
平面曲線と言ったら、平面の中に入っている曲線のことです。円とか、直線とかですね。
螺旋は平面の中には収まらないので平面曲線ではありませんが、3次元空間の中に入っているので空間曲線です。

空間曲線は1つのパラメータを使って、



と表示できます。
パラメータ表示の気持ちとしては、tは時間で、時間とともに点が曲線上を運動している、という感じです。

さて、曲線の曲率とは、文字通り、曲線がどれくらい曲がっているかを表す量です。
曲線がどれくらい曲がっているかを見るには、曲線の接ベクトルの向きがどれくらい変化しているかを見ればよいですね。
別の言い方をすると、運動の軌跡の曲がり具合を見るには、速度ベクトルの向きの変化の度合いを見ればよい、つまり加速度ベクトルを調べればよいということになります。

ただし、加速度ベクトルは2種類の情報を含んでいます。
それは、運動の速さの変化の情報と、運動の向きの変化の情報です。
今は図形としての曲線の曲がり具合だけが、つまり後者だけが知りたいので、運動の速さが一定(=1)となるようなパラメータsをとることにします。

すなわち、



となるようなパラメータsをとる、ということです。
このようなパラメータsのことを弧長パラメータといいます。

パラメータがtだったりsだったりしますが、tと書いたときは弧長パラメータになっているとは限らず、sと書くときは弧長パラメータ、というイメージです。

曲線のパラメータ表示が与えられたとき、適当に変換してやれば必ず弧長パラメータがとれます。
(私が大学で深谷賢治先生に微分幾何を教わったとき、「弧長パラメータがとれるというのが曲線論のキモです」とおっしゃっていました。)

さて、弧長パラメータをとれば、加速度ベクトル(二階微分)が曲線の向きの変化だけを表すベクトルになっています。
なので、ベクトル



を「曲率ベクトル」といい、その大きさ



を曲率と言います。

今日はここまでとします。
今回の定義には、どこにも曲面が出てきていないことに注意してください。
つまり、曲面とは全く関係ない一般の曲線について考えた、ということです。

次回は、曲面の上に乗っているような曲線について考えます◎
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テーマ : 数学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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ring

Author:ring
大学で微分幾何学、位相幾何学を学ぶ。
修士課程修了後、就職。
会社勤めの傍ら、数学イベントやサイエンスカフェなどで、数学のおもしろさを平易に伝える活動をしています。

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